中級クイズ解答
1.はりもん、と言います。留袖などに紋を入れる際、抜紋などで入れる方法の他に、シールを貼り付ける
方法があります。シールに紋が描かれており、貼るだけでOK!!!すぐに使えます。
近くで見ても、なかなか抜紋か張紋かわかりません。はがして他の紋にするのも簡単、便利はいいです。
2.ふき、とは(今ではあまり見かけませんが)きもののすそにわた(真綿)を入れて膨らませる部分のことです。
ふきを厚くする、とか、ふきを入れる、などという言い方をします。裾ふきと袖ふきの2種類があります。
昔の人は袖までおしゃれしてたんでしょうねえ・・・・・。
3.ついたけ、と読みます。男の人のきものが対丈です。女性のきものはおはしょりがあり、実際よりかなり
長いですが、男の人のきものは返しがありません。
従って、身長と同じになります。
4.かいきり(せん)、と言います。主に織物にある両端の織留を言います。袋帯などに見られます、あの線のことです。
5.糸目友禅とは、防染糊を用いて文様の輪郭を描いたきもののことを言います。糊を用いて輪郭を作ると
その中(若しくはその外)だけが染められ、境界が出来ます。この時の境界線が糸目であり、内と外とを
分けるラインなのです。因みに糸目を置かないものを無線友禅と言います。
6.ちゅうやおび、と言います。表と裏に別の布を用いる織り方の帯で、腹合わせ帯とも言います。名古屋帯の
普及により今日ではあまり見られなくなりましたが、最近では喪服用の帯などに使用されています。
(表が冬帯・裏が夏帯というように)
但し、この作り方はシミが付いたときに反対側から粉が吹いてくるので(帯の汚れは反対側に返る)あまり
お勧めできません。
7.きぬ(めん)こうばい、と言います。そもそも紅梅織とは、経糸もしくは緯糸の一方もしくは両方の中に
その糸より太い糸を数本あわせて引き揃えた糸を織り込んで、その部分だけを高く浮きだたせた織り方を
言います。布の面に勾配が生ずるのでこの名前があります。勾配が紅梅に変化した経緯はしりませんが、
おそらく字体が流麗なのでこのように変化したものと思われます。絹勾配、ではあまりいい感じは
しませんからね。浴衣などによく用いられていますが、着尺(小紋)にも使用されております。
8.こくもち、と読みます。紋付の染物の紋を書く部分を白い丸形に抜いた物を言います。この部分に紋が
入ります。白く残した丸形が御供餅(おそなえもち)ににていることから御(こ)供(く)餅(もち)=石持
と言われるようになったらしいですが、実際はどうだったのでしょうか?
9.まるぐけ、と言います。本来は礼装用の帯締めとして使用されるのが普通ですが、最近ではしゃれものに
使用されることもあります。綿芯を入れて丸くくけたものです。お坊さんの式服に使用されていますが、
この前観音寺で見た丸ぐけは太かったなあ・・・・・。
10.せぶせ、と読みます。単衣のきものなどの背中心に縫いつける布のことです。背中が裁けないようにという
ことから使用されていますが、まあ、付けた方が丈夫にはなるでしょう。付けずに背中心を二度縫いにする方法もあります。
白、黒、色物と、色に関しても多種類あります。きものの色にあわせて付けるのが普通です。正絹のきものには正絹の背伏を、
化繊のきものには化繊の背伏をつけるのも常識です。居敷当や八掛みたいなものの背中心版と考えればいいかな?